お金欲しい掲示板

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昭和時代から営業している個人の焼鳥屋があって、初めて暖簾を潜ったのは、まだ僕が新入社員だった頃の話だ。
今では僕も管理職になっているくらい時は流れた。時代も平成を経て令和に入っている。僕も相応に年を取ったが、店の大将はもっと年を取った。
大将が高齢を理由に来月で閉店することを常連である僕に告げてきたのも時代の流れである。
「残念だなあ、来月から行き場が無くなっちゃうよ」と焼酎ロックを傾けながら大将に言うと、「そうさね、にーさん、よく女連れ込んで片隅で口説いてたもんな」と返された。
ネットのお金欲しい掲示板で知り合った女の子もまずはここに連れてきていた。女の子にしてみれば、もっとおしゃれなカフェバーやイタメシの店を期待しているかもしれない。でも、僕は一貫してちょっと寂れた空気のいいこの店に女の子を連れ込んでいた。案外と平成生まれの女の子たちは「昭和レトロって感じでいいねー」と喜んでくれたものだ。インスタで映えを気にしている女の子なんて、実はごく少数なのである。
ある女の子は、トイレが未だに和式であることに驚いていた。なかなかトイレから出てこないので見に行ったら、酔いつぶれてかわいいおしりを丸出しにして寝ていたなんてこともある。
「そのことはもう言わないでよー」と、トイレから帰ってきた女の子が恥ずかしそうに僕を小突いてきた。彼女こそがその当人なのである。彼女もまたお金欲しい掲示板で援助交際していた口だ。
「あの頃はさ、ちょっとでも高い服を着たくて、ちょっとでも高いものを食べたくて、体張ってお金を稼いでいたけど、ここで安いお酒と焼き鳥を食べてたら、ああこの世の中金額が全てじゃないんだなーと目からウロコ落ちたんだよね」
彼女も僕にこの店を案内されて、すっかり店の雰囲気にハマったのである。
「式はいつあげるんだい?俺も呼んでくれよ」と、肩を寄せ合っている僕たちに大将が口元をほころばせながら声をかけてきた。
式の2次会は、ぜひこの店を借り切って、と思っていたのだがそれももう叶わなくなる。時は流れて状況は変わっていく。これは仕方ないことだ。しかし、昭和から令和にかけて生き続けてきたこの店のように変わらない良さもある。
「大将、式の時は焼き鳥焼きに来てよ!約束だからね」
と言う彼女のお願いに、大将は「おう!その時まで生きてたらな」とうれしそうに笑った。
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